小松菜スムージー

1年ぶり。
去年は初夏にひどい痛風の発作に見舞われて、
そのあとガラリと何かが変わったような気がする。
医者にも薬にも頼らず体質改善で痛風を克服する、
と密かに決意したのだ。
体質改善に成功したかどうかは、
今年の五月、六月を、いやそれ以降の日々を、
痛風のない状態で送れるか否か。
それで簡単に試されてしまう。
ある日左足の親指の付け根がヘンに痛がゆくなり…、
なんて初心者のような始まり方ではなく、
膝に来たり足首に来たり、もう意表をついてくるに違いない。
学生時代の友人イッペイくんは、痛風の先、すでに人工透析へと、
足を踏み入れてしまった。もはやりっぱな、障害者手帳所持者だ。
あとに続けとは言わないが、おいでおいでをしているような感じ。
痛風の行き着く先は腎不全とかいわれるが、
そこらへんに行き着いてしまったみたいなのだ。
週になんどか、練馬の方から透析を受けに都心へ出てきているらしい。
久しぶりに電話で近況を聞いたら、そういう話だった。
落語好きなイッペイくんらしく、新しい体験というか自分の境遇を
面白おかしく、なんだか楽しそうにしゃべる。
そっち方向にはついて行きませんよ。
でもおいらの体質改善が成功するかどうか。
やってることというのは、小松菜スムージーを毎日自分で作って飲む、
ほぼそれだけだ、といってよい。酒もタバコもやめてないし。
小松菜だけではない。バナナ、ニンジン、リンゴ、ブロッコリー、グレープフルーツ
など5、6種類の野菜+果物を適当な大きさにしてミキサーに入れ、
それにサジーの液を少々かけ、水も少し加えて、ガガガと回すのだ。
低速から高速に回転数をあげ、さらに超高速のスイッチを入れる。
リンゴの種も粉々にしてしまう、恐るべき破壊力。
なんでも、細胞レベルで破壊してしまうので、細胞液がジュースになるのだそうだ。
それをコップに二、三杯飲む。妻とふたりで飲む。
ほぼ毎日だから、小松菜やバナナの消費量は結構すごい。
小松菜、前はひと束百円前後だったが、秋以降3倍くらいに値上がりした。
最近ようやく下がってきているが。
ニンジンとバナナは優秀で、3〜5本入った袋が百円ちょっとで安定している。
リンゴが一個百円、グレープフルーツも一時あがったが最近一個百三十円くらい。
ブロッコリーも一個二百五十円、サジーはひと瓶結構高いが、一回分は五十円くらいだろう。
リンゴは半分、グレープフルーツも半分、ブロッコリーは一個で4回分、ニンジンは毎回一本、
などと計算すると、一日分で原価三百円くらいか。
これでコップに5、6杯とれるのだから、安い飲み物だ。
さて、これで体質がどう変わるのか。どう改善し、痛風の克服になるのか。
正直、目下実験中なので偉そうなことは言えない。
どなたか、医師の痛風持ちの方がネットで「体質を弱アルカリに保つと良い」
と発言していらしたのを読んで、なるほどと思ったのでした。
弱アルカリの血液だと、関節にこびりついた痛風物質(尿酸)を血中に溶かしやすい、
のだそうだ。その医師はどこぞのナチュラル・ミネラル・ウォーターが、
アルカリ水なので取り寄せて毎日飲んでいると書いていた。
その水を飲むようになってから痛風の発作が起きないという。
まねしてその水を探して注文すればいいようなものだが、
要するに体質を弱アルカリに改善し、保つ、というのが眼目だろう。
それだったら小松菜はカルシウムも豊富で歯医者さんから勧められていたし、
小松菜を中心にしたスムージーでやってみようと思ったわけだ。
グレープフルーツには血圧を下げる効果もあるし。
で、ほぼ半年ほど続けているが、体調はすこぶる快調。
最近とんでもない仕事を引き受けて徹夜徹夜が十日も二週間も続いたのだが、
不思議と仮眠仮眠でも体がもち、なんとか乗り切ったのでした。
じつは、まだ続いてるけど。
いままでなら体が酸化し切って、きっと今ごろか少しあとには痛風の発作が起きている、
そんなむちゃくちゃな日々だったのです。
なんとか多少落ち着いたので、大急ぎでスムージーをたっぷり取り込んで、
酸化しかけた身体を弱アルカリの方へ戻さなきゃ。(しょっち)