スポーツマン

ykanon52132006-05-20

町を歩いていたら、店先に見慣れないものが出ていた。
鉄棒の玩具というか、鉄棒を握ったおじさんが三人、
振り子のようなものに合わせて前後に揺れている。
なんだろうと思って近づいて、しばらく観察してしまった。
おっ、一人はぐるぐる大車輪をはじめたぞ。
そばに手書きの宣伝文句が貼ってあった。
「今、売れてます。525円」
よし、買おうと決めて箱をひとつつかみ、店に入ってゆく。なんとその店は、
瀬戸物屋さんだった。皿やとっくりがいっぱい並んでいる。
どうしてこんなものを扱っているのか。
まあ、商品の仕入れルートはいろいろだ。こういうこともあるのだろう。
帰って、組み立ててみた。単三電池が4個ついていた。
箱には「SPORTS MAN」「made in china」と書いてある。
日本語はどこにもない。部品は単純で、台座、振り子、支柱が二本、鉄棒おじさん。
セットが終わって、さっそく振り子をちょっと押してみた。
電池4個で、どうやら台座の中央に電磁石の磁場ができているみたいだ。
それが振り子をひきつけているらしい。
鉄棒おじさんは、支柱にひっかかっているだけで、振り子につながってはいない。
振り子に合わせて、鉄棒おじさんが前後に揺れるが、
すぐに両者の揺れ方にはズレが生じ、おじさんは勝手に蹴上がりをしたり、
前後にすとんすとんと足をつけたり、不規則な動きをはじめた。
いつ大車輪を始めるかと思ってじっと見ていると、
意外にもなかなかぐるぐる回ってくれない。
なおも見ていると、ようやく逆回りの大車輪を一回やってくれた。
あれ、こんなもんか。いやいや、そうではなかった、
突然、まえぶれなくぐるぐる回りだしたのだ。なんと連続十一回!
これは、放っておくと電池が切れるまで動いているのだろうか。
いや、電池が切れても? おじさんの顔には笑みが浮かんでいる。
ま、安上がりな、見飽きないインテリア玩具だが、
その笑顔がちょい不気味かも。(しょっち)


おじさんの手がそのまま振り子の棒になっている。
動きに規則性は……あるのだろうか?
物理に強い人ならもう少し分かることがあるのだろうけど。
何回目に大車輪するか、賭けようか?
なんちゃって、二人で息を殺してじーーっと見ているのも、ばかみたい。
そんな暇ないです!
インテリアにも?…ならんでしょう。
それにしても、「スポーツマン」というネーミングがなぞやねえ。(玉)