本名

ドルゴルスレン・ダグワドルジ
呪文です。
いや、あいさつかな。こんちわ、のかわり。
ドルゴルスレン・ダグワドルジ
これが、なかなかおぼえられなかった。
覚えられない理由があるのだろうと思った。
7+6の13文字。たいした文字数じゃないのに。
丸暗記する能力が衰えているのかもしれない。
つうか、いまや、すでに記憶しているなにかにくっつけて覚えるしか、
ものを覚えることができなくなっているのかも。
要するに、既存の引き出しを開けて、そこに放り込む、みたいな。
全く新たな引き出しをつくるほどではなく、
既存の引き出しにも入れることができない、
そんなものは行き場がないので忘却されてしまうのだ。
ドルゴルスレン・ダグワドルジ
ああ、なんとか覚えてしまったようだ。
幼児が言葉を覚えるようなうれしさ、か。
先週金曜夜、高速バスで仙台に行き、久しぶりに孫娘たちに会う。
まあちゃん4歳が、いよいよ字を書き出した。
ドルゴルスレン・ダグワドルジ
うれしいとき、この呪文。
でも明日になったら忘れてるかも。そしたらどうしよう。
ドルゴルスレン・ダグワドルジ
かなしいとき、言おうとしても出てこなかったりして。
そういうときは、朝青龍!といおうか。
あんたの本名、なかなか覚えられなかったんだよ。
覚えたと思ったらまた忘れちまったよ、と。ああ。(しょっち)