いずれ名のある

ykanon52132006-05-14

パリットフワットに行ってパンを買ってきた。
以前「おひるねこ日記」で知って(情報ありがとうございます)
いつか買いに行こうと思っていたのだ。
千駄木から団子坂を登って10分、知らなければ気づかない
ような小さなお店。
中は外から見たよりも、もっと小さなスペースに
ぎっしりいろいろなパンが置かれていた。
カラフルに、もこもこと。
何を買おうかしらと迷いながらも、よもぎ、くるみ、ラズベリー、ミルク、オレンジの
5種類のパンを籠に入れていた。
袋に入ったパンを受け取ると、ずっしりと重い。
一つひとつは大きくないのに、ほんとうにぎゅっと詰まっている感じ。
お店を出てからなんとなく道路を横切りお寺の横の通りに入った。
向丘という住所のそのあたりは、右にも左にもお寺が並んでいる。
蓮光寺、養源寺…人通りがなかったので、買ったパンの袋に手をつっこみ
ひとかけら、口に入れる。
もぐもぐとかみ締めながらふと気がつくと、足の運びとちょうど同じリズムで
口が動いている。
なんだかゆっくり食べるおばあさんになったような、妙に落ちついた気分。
飲み込み終わった頃、ふわ〜っとおいしさが口に広がる。
また、一つ違うパンをひとかけら。
またまた、違うパンを口に。
パリットフワットならぬパクリモグモグになっちゃってる変なおばさん!
さすがに徳源院のある銀杏並木に出た後は人通りもあって
そんなお行儀の悪いことはしなかったが、どれもみなゆっくり噛めば噛むほど
味が出るみたいなパンだった。


エネルギー補給したみたいで、そこからずいぶん疲れずに歩いてしまった。
途中、目赤不動や吉祥寺というお寺にも行きあった。
目赤不動には六地蔵さんがいらっしゃったので、きっちり「安産よい子祈願」を、
吉祥寺という大きな立派なお寺には二宮尊徳さんのお墓があったので、
これまた、欲張って「学問成就祈願」もしてしまった。
何も目論まなくても、ちゃんと行き会うのです。
ついでに東大の銀杏並木を歩き、三四郎池のほとりに佇み、
五月の句を一句。(玉)