健啖

「中華が食べたい」と言い出したのはわたし。
昨夜は、鳥を一羽丸焼きにして、ふいのお客さんと4人できれいに食べ尽くした。
一昨日は厚切りのサーモンをグリルしてチーズ入りマッシュポテトを付け合せに
美味しく食べた。
(しょっちとレオンは何を食べてるのだろうね)
今日は朝から最後の定期検診に病院に行き、その帰りに何を食べようかと
言い合っていた時のこと。


2人はあまり外食をしないらしく店があることは知っていたけれど、
入ったことはないという中華料理の店に入ることにした。
あんまり期待はできないかもよ。ぬるーっとのびたヌードルだと思う。
まあ、とにかく入ってみよう、と言いいい店内へ。
メニューをみて、注文したつもりが、聞き取りにくいフランス語を喋る
(と、2人とのやりとりを見ていてそう思った)、
いかにも中華な店員さんの説明が不十分で、実際食べ始めるまでに
時間がかかったのだが…


なんとなまの素材のバイキング!いか、えび、たこ、鶏肉、豚肉、魚の切り身、
きのこにいろんなお野菜。それらの中から好きなものを取って、
ガス台の前に待機している調理人(経営者でもあると思う)のところに
持っていく。
そこからは見事な手さばきで湯通ししたり、中華鍋でファイアー!したり。
味付けは何風に?ソイソース?と聞かれたので、タイ風にと答えたつもりなのだが、
なんとなく彼首をふって、できあがったのは醤油ベースのチョイ辛味のもの。
「やっぱりあんた、醤油って顔よ!」と言う感じか。
お皿の横に、これもチョイスでチャーハンか焼きそばを盛ってくれた。
お婿さんは違った素材を選んでカレー味、娘はタイ風にと調理して貰ったが、
案外それぞれ美味しかった。
デザートはいろんな種類のアイスクリームが、これまたバイキングなので
つい欲張っててんこ盛り。
ああ食べ過ぎの三人は、夜はあっさり和食にしようね、と言いながら
重いお腹を抱えて、家路に着きました。(玉)


ケンタンって、なんかばっちい漢字。タンの語感がよくないな。
そういえば、この部屋、日に日にきたなくなってゆくねぇ、と息子に言われた。
え、そう?気がつかなかった。毎日増えてるのは新聞紙くらいなもんだと思っていたが。
食器は同じ物を繰り返し使っているし、ゴミは出している。
まあ、中央に本の山ができているのは困ったものだが。
ずっとその山を見ていて気づいたことがある。
いまさら気づくなよという声も聞こえてくるが、
これらの本がぼくの知らないうちに消えていたとしても、
さして痛痒を感じないだろうということだ。
でも、数冊とりあげてみただけでも、
南総里見八犬伝1,2』(偕成社版・少年少女向け全4巻のうちあたまの2巻)
『ミン妃暗殺』(角田房子、ミンは門構えに文)
清水義範・自選傑作集』(おもしろいにきまってる)
『ひたくれなゐの人生』(斉藤史樋口覚
樋口覚は大学の先輩だ。ずっと昔、長野の実家に長逗留させてもらったことがある。
歌人斉藤史が近くに住んでいるといってた。そのころは短歌のことなど全く知らない。
文無しだった。スケッチブックにあやしげな言葉と絵を書き散らして
「詩画集・魔祭族」と名づけ、置いてきた。することだけはいっちょまえだった、かな。
まあそんな感じで乱雑に山になっておいてあるのを、少し片付けようとしているのです。
玉のいぬ間に。捨ててもいいものがあれば捨てる、というふうに頭を切り替えれば、
多少楽になるが、元の場所に戻るだけということか。
手にとってしまうと、ほとんどの本が捨てられない。これは病気か。(しょっち)