出動

ykanon52132006-08-24

このあいだの日曜日に谷川岳登山などしたものだから、
疲れが今頃出たのか、きょうはお休み。
会社に電話を入れてでれっとしていたら、
突然消防の出動命令(ってほどではなく「要請」かな)が来た。
火事が発生したので消防団員は防火服で××まで集合してください。
飛び起きて、銀色の防火服をひっぱりだし、身につける。
ウルトラマンになった気分でママチャリにまたがり、
人気のない街を疾駆する。すでに汗だくだ。
途中、セミ取りかなんかしていた少年に××の場所をたずねる。
少年はまぶしそうな顔でこちらを見て、
「この道をまっすぐいったところです」
と答えてくれた。よし、この街はオジサンが守るからな。
警察官らしき人がビデオカメラを回していた。
お、この雄姿が記録されるのか。自転車をこぐ足にいっそう力が入る。
立ち入り禁止区域を示すテープが見えた。
このかっこうならどんなところへも出入り自由だ。
自転車を停め、鍵をかけ、テープをくぐって「現場」に入る。
もちろん敬礼と「ご苦労さまです」のひとことをかける。
しばらく歩いたところに見知った顔がいくつか同じようなかっこうで集結していた。
「遅くなりました!」
走って近寄る。
ぼくはK町消防団の「第八分団」の班長だが、分団長と副団長がすでにいて、
その副分団長はぼくの小学校の同級生だ。
ぼくを消防団に勧誘した男のひとりでもある。
その男がこういった。
「出動ご苦労さま。消火作業は終わりました」
なに、もうすんじゃったの?
「あと片づけも終わりました。小火(ボヤ)でした。放火のようです」
え?放火? すると、あのビデオカメラは…
必死で自転車をこぐ姿が「容疑者」のひとりとして撮られていたりして。
「出動」するために火付けをする消防団員がいるらしいからなあ。
ま、大事にいたらなくてよかったということで、
手押しポンプを格納庫に押してゆく団長や団員たちに声をかけ、
「では引き上げます、お疲れ様でした!」
と帰ってきてしまったのだが、おいおい、
ポンプを運ぶのくらい手伝わなくてよかったのか?
でもポンプの行く方角と自転車を置いた方角が正反対だったものだから。
一番遅く来て一番早く引き上げた消防団員でした。
休んでも出社しても、一日はあっという間にたつ。
湯殿山のことなど、もう、霞の彼方って感じ。(しょっち)

写真は、初めて防火服が支給された時に試しに着てみたときのもので
本当はこれに、太股まである長さのゴム長のような物を履いて
一分のスキもなく全身銀ピカです。
真夏にこれをつけて作業するなんて…(身につけながら「あっちいー」)
公共心皆無の私には考えられない。(玉)