ああ無情

消防団の始式(はじめしき)。地元のオエラガタを前に、
優良分団や個人が表彰される日。
オエラガタの代表とも言うべき人物は、衆議院議員のH氏。
挨拶が上手なのは仕事柄当然なのだろうが、大きい声で、過剰なほど丁寧だ。
「拝見させていただきました」とか「おっしゃっておられました」など。
でも、連発される謙譲語や丁寧語がいやみに聞こえなかった。
終わって、六時から近所の割烹料理屋で分団の新年会。
後半はカラオケで、こんな歌が団員に歌われた。
「祭り」「そして、神戸」「ルビーの指環」「千の風になって」
「柳ヶ瀬ブルース」「宗衛門町ブルース」「青春アミーゴ
「いつでも夢を」「新宿そだち」「ああ上野駅」…
ぼくは三波春夫の「大利根無情」を一発披露。キーがやや不安だったが。
人前で歌うのが大事。場数を踏んできたえるのだ。なんちて。
酒飲みにゆかねばならぬと歌い初め
なにかと波乱の幕開けであるが、あしたはもう幕開けの月も中日。
もろもろ本格始動する予感。(しょっち)

討ち入りの歌舞伎幕間にみかん剥く (玉)