初雪

修羅といえば春と修羅宮沢賢治
でも中原中也にも修羅の詩があり、「修羅街挽歌」という。
有名らしいが、まあ不勉強で最近まで知らなかった。
その中の一節。
「器の中の水が揺れないやうに、
器を持ち運ぶことは大切なのだ。」
生まれた子が持っているであろう水を
大人になるまで自分で持ち運ぶことは出来ない。
器はどんどん揺れて水はこぼれて、
物ごころついたときにはからからになっていることだって
ありそうなことだ。
でも大事に大事に運びすぎてもいけないらしい。
続く二行に、こうある。
「さうでさへあるならば
モーションは大きい程いい。」
なんだか教訓的な詩のように見えるが、
全体はそんなに教訓的なものではありません。
なんでこの詩のことを思い出したのか、忘れてしもうた。
まあ、単なるネタってことかも。
終電や厚着に覗く膝小僧
今日、家に着く寸前、さらさらと顔をかすめるものがあった。
どうやら初雪だったらしい。(しょっち)