チョコひとつ

聖バレンタインデーといえば大虐殺。
禁酒法下、アル・カポネの時代の話。
大虐殺はその後いたるところで行われ、いまも行われているので、
どんどん印象が薄れてゆくのは、いたしかたない。
オウムの地下鉄サリン事件からも、すでにひと昔以上経過した。
あのころ太陽寺院事件という、スイス・フランス・カナダを股にかけた、
大量の虐殺&集団自殺事件があったことを、最近知った。
地球はもうオシマイだから、シリウスに行こう、ということだったらしい。
宗教的無理心中というのか、あるいは「関係者全員死亡」の影で、
だれかが今もほくそえんでいるのか、わからないままだそうだ。
必ず名を出すテンプル騎士団、薔薇十字団、その他もろもろ。
欧米のアングラに流れる秘密結社やオカルトの系譜は、
フーコーの振り子』などでもどっさり紹介されたりしたが、
簡単に理解できるようなものではなさそうだ。
もちろん、日本にも似たようなアングラ思想は脈々とあって、
たくさんの伝奇小説を生み出す源泉になっている。
洋の東西を問わず、そこには「自分探し」する若者への答え(のようなもの)が、
各種用意されているので、うっかりハマってしまう人があとをたたないのだろう。
などといってるぼくの中にも、オカルトはぎっしりつまっている。
占星術でしょ、合気道でしょ、聖地めぐりでしょ、
それからんーと、医者嫌いでしょ、地球空洞説なんてのも大好きだし、
一昨年作った本はみごと「トンデモ本」にとりあげられたし…。
広く浅く、あちこちつっついてる状態なのは幸か不幸か。どっちでもいっす。
ゴディヴァなる不吉な包み手渡され (しょっち)


上の句、無季っす。
チョコ=バレンタインだと取れば、まあいいか。
おすそわけバレンタインの次の朝  (玉)