出動未遂

ykanon52132008-02-21

春未明防火服着て走りけり

来た来たー!筋肉痛が来たー!
ぐっすり寝てるところをたたき起こされた。火事だ、出動!
防火服はどこだ、ヘルメットはどこだ、
あたふたすること約10分、銀色の防火服に身を固めた、
ウルトラマン一匹できあがりい!
火事はどこだ、まずは消防団本部に急ごう、と走り出す。
ぎょっとしたように立ちすくみ、場所をあけてくれる新聞配達のおっちゃん。
申し訳ねっす、公務だもんでなあ。タタタ、タタタ。
消防ポンプを積んだ赤い搬送車が車庫から外に出され、
すでに何人か乗り込んでいる。
ぼくに連絡をくれた部長の顔が見える。なんだか申し訳なさそうにゆがんでいる。
「ごくろうさん、悪かったのう。副分団長が聞き違えてなあ」
は?
「スミヨシ小学校の北側民家で火事、と聞いちまったんだよ。ところが、
実際はスエヒロ小学校だったんだ。あとでそれがわかってなあ」
すると?
「ああ、このポンプ車は運ばにゃなんねえ、でも班長以下の出動は、なしになっただ」
がくっ。別の消防団の管轄区域だ。そうでしたか、その車に乗れる人数、限られてるっすからねえ。
わかりました、戻ります!お気をつけて!
今年はじめての災害出動かと思ったが、下っ端の出る幕はなかった。
それにしても、死者二人を出す火災だったようだ。
そのまま眠れず、出社。さすがに疲れて、帰って来てご飯食べたらどどーっと寝てしまった。
火事はこわい。くれぐれも気をつけましょう。(しょっち)


朝方、5時頃だったか、どういう訳か私はその少し前に目覚めていた。
常ならぬ時間のベル音は、ほんとにドキッとする。
なにしろ年寄りがいるもんね。
隣りからでも九州からでもなかったので一安心。

だからという訳でもないだろうが、「ほんとに、行くの?」
モタモタ着衣しているしょっちの恰好がおかしくて、
「おそい!」「消防職員ならくび!」とか言いながら、
不謹慎にも茶化してしまった。
おわびに雄姿の写真のっけてあげましょう。
ああ、ひたむきにしたむきだ。雄姿といえないわ。

陰暦の涅槃西風日かベルの音  (玉)