春一番?

昨日は、お昼頃から一日中うちを揺らす風が吹き荒れた。
今日も明るく晴れた空の下、風はまだ、暴れている。
とはいえ、私は、昨日今日と一歩も外に出ていないので、
ほんとうのところ、冷たい風なのか暖かい風なのか分からない。
どうやら春一番らしいから、冷たい風ではないのだろう。

うちの中にいても、確かに風を感じている。
激しく振り回されている隣家の木々の動きと
音、風がおこす空気の怒涛のようなものと
ほんとうにわずかだが、体に感じる細かい振動と。
視覚と聴覚と体感?で。


ミシン踏む音を追いかけ春一番  (玉)



風の中人待つ土手の蓬かな

土手道は風で吹き飛ばされそうだった。中川の流れはにわかに波立ち、
白い波頭は宙に舞い上がって鉄橋を渡る京成電車の車体をぼうっとさせた。
西空を覆っていた黒雲は見る間に吹き払われ、まぶしいほどの青空だ。
かくも劇的な春一番ってちょっと記憶にない。 (しょっち)